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未知の世界の人々
占い師にとっても当然、未知の世界はたくさんあります。政財界の実情、医療の現場、
風俗の世界、戦場の生活、僧侶の日常、ヤクザの実態、元受刑者の人生etc…。
想像だけでは計り知れない世界に生きる人達とお話しするとき、未経験という壁は付け
焼刃の勉強では、とうてい乗り越えられません。実際にお叱りを受けたケースも何度か
ありました。
しかし、これは身近な人であっても同じことが言えます。世代の違い、性別の違い、お国
の違いなど、他人と自分は違う所だらけです。決して越えられない隔たりに、どう向き合
うのか考え続けることは大事なことだと思います。
それと同じように、目の前のご相談者と私だって、物の見方も考え方も、環境もライフス
タイルも全てが違うのです。たとえ何もかもが違ったとしても、人と人との距離を縮めるこ
とができる鍵とは何なのか。それは、相手の意見や価値観を知識を持って無理やり理解
しようとするよりも、そういう考えや世界があるのだ、といったん受け止めることが第一歩
ではないでしょうか。真摯に向き合うことで、そこにお互いの"信頼"が生まれてくるのでは
ないかと感じています。
初対面の私が一瞬で信頼関係を築くことは不可能かもしれませんが、せめて"信頼でき
そう"と感じてもらえる占者でありたいと思います。人は、人の言葉や態度など見聞きでき
るもの以外からも、たくさんの何かを感じ取っていると思います。その人の心の在り方は
無意識のうちに仕事にも反映され、知らぬ間に人の心に働きかけることになるのではない
でしょうか。常に、どういう心持ちで行動するのか意識していることが、良い仕事、さらには
自分が働きやすい環境づくりにも繋がるのではないかと思います。これは、占い師に限ら
ずどのような仕事でも同じことが言えると思うのです。
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