占い業界の繁忙期

占い業界にも繁忙期があります。5月と年末年始は繁忙期、その前後が閑散期です。
なぜなら、5月は"五月病"というその季節独特のお悩みが増えるため。年末年始は
"一年の運勢"を知りたい方が多いためです。現在私が行う西洋占星学講座でも、
秋口になると一年間の運勢の見方を習いたいという要望が増えて来ます。

実は"今年の運勢"というものは占い難い項目の最たるものであるからです。五月病
の時期のご相談は、悩みの種となるものが比較的ハッキリしているのに対し、"一年
の運勢"というものは、知りたい事が多岐にわたるだけでなく、限りなく漠然としている
から、なのです。「今年はどんな年になりますか?」実はこの手の質問が、お答えする
のに一番厄介です。こういったケースには「どんな年にしたいですか?」「何か計画は
おありですか?」と聞き返したとしても「特には…」と続くことが多いのも事実。残念な
がら、何の計画もお持ちで無い人には、当然、具体的結果をお伝えすることもできな
いのです。おそらく、何かイイ事あったらいいなとか、大きな災難がなければ良いなと
か、そういう事をお聞きになりたいのでしょうけれど…。

占い師の仕事は、例えば、大海原を航海する船の船長に対して、目的地に無事到着
できるように正しい舵の取り方を教えるようなものだと言われています。仮にその行き
先が危険な場所であったとしても、まず船長自身がハッキリと目的地を定めていなかっ
たら、有効なアドバイスはできないのです。

安全な航海に導くための良いアドバイス、進行方向をはっきりさせる占いをお望みで
あればなおさら、まずは現時点での目的を明確にしてみてからご相談なさることが大
切です。質問が具体的であればあるほど、占い師側もその腕前を存分に発揮してく
れるはずです。


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文・構成・編集 : MONDO / 取材協力 : 采慧(サキ)



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